【寝るときのエアコン】つけっぱなしで大丈夫?設定温度・除湿・タイマーを徹底解説

目次

はじめに|寝るときのエアコンは消すべき?

夏の夜、寝るときのエアコンを朝まで運転するか、切タイマーで停止するか迷うことはありませんか。
「一晩中つけっぱなしにすると電気代が心配」と感じる方もいるでしょう。

一方で、タイマーが切れた後に暑くなり、夜中に目が覚めてしまう方も少なくありません。
寝るときのエアコンには、すべての家庭に共通する一つの正解があるわけではありません。

外気温、湿度、寝室の広さ、窓の位置、断熱性、エアコンの能力、寝具、ご家族の体調によって、適した使い方は変わります。
熱帯夜のように朝まで気温が高い日は、途中でエアコンを停止すると、室温や暑さ指数が再び上昇する可能性があります。
反対に、夜中から外気温が下がる日や、冷気がたまりやすい寝室では、朝まで同じ設定で運転すると寒く感じることがあります。

私は柔道整復師として、睡眠不足、脱水、暑さ、冷えが身体へ与える影響を日頃から考えています。
暮らしサポートの現場でさまざまな住宅を訪問すると、同じ設定温度でも寝室によって冷え方が全く異なることを実感します。
また、約6時間の停電を経験し、エアコンを使える日常の工夫だけでなく、電気が止まった夜への備えも必要だと感じました。

この記事では、環境省や空調メーカーの公式情報をもとに、寝るときの設定温度、冷房と除湿の使い分け、朝まで運転と切タイマーの違いを解説します。
高齢者や子どもの注意点、サーキュレーターの使い方、停電時の備えまで、家族が安全に眠るためのポイントを詳しく紹介します。

第1章|暑い夜にエアコンを切るとどうなる?

エアコン停止後は室温が再び上がる

日中に強い日差しを受けた住宅では、夜になっても壁、天井、床、家具などに熱が残っています。
エアコンで一度室温を下げても、運転を停止すると、室内へ残っていた熱や屋外から入る熱によって室温が再び上がることがあります。

特に最上階、西日が強く入る部屋、大きな窓がある寝室、断熱性が低い住宅では、運転停止後の温度上昇が早くなる可能性があります。
ダイキンが熱帯夜を想定して行った検証では、3時間後に停止する切タイマー運転と朝までの連続運転を比較し、切タイマー後には暑さ指数が再び上昇しました。

タイマーが切れた直後には眠っていても、数時間後に寝室が暑くなり、目が覚めてしまうことがあります。
「寝付くまで冷えていれば大丈夫」とは限らず、明け方までの温度変化も考える必要があります。

湿度が上がると蒸し暑く感じやすい

寝室の快適性は、室温だけでなく湿度にも影響されます。
エアコンの冷房や除湿が停止すると、空気中の水分を取り除く働きも止まります。

寝室では、人の呼吸や発汗によっても水分が放出されます。
窓やドアから湿った外気が入り込む場合や、寝具が湿気を含んでいる場合は、時間の経過とともに蒸し暑く感じる可能性があります。

同じ室温でも、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、身体に熱がこもったように感じやすくなります。
反対に、湿度が適度に下がると、設定温度を極端に低くしなくても涼しく感じられることがあります。

温度だけで判断せず、温湿度計を使って寝室の湿度も確認することが大切です。

暑さで眠りが浅くなることがある

寝室が暑くなると、寝返りが増えたり、途中で目が覚めたりして、睡眠が細切れになることがあります。
夜中に何度も目が覚めると、十分な時間布団に入っていても、翌朝に疲れが残る可能性があります。

暑さによって寝汗が増えれば、水分も失われます。
睡眠中は自分で水分を補給できないため、寝る前から室内環境と水分摂取を整えておく必要があります。

ただし、心臓や腎臓などの病気で水分摂取量を指示されている方は、主治医の指示を優先してください。

夜間でも熱中症は起こり得る

熱中症は、炎天下の屋外だけで起こるものではありません。
屋内や睡眠中でも、室温と湿度が高く、身体に熱がこもれば発症する可能性があります。

環境省は、熱中症は室内でも発生し、高齢者では室内での死亡が多いことから、寝室を含めて温度計を設置し、エアコンを適切に使うよう案内しています。
節電のために暑さを我慢するのではなく、安全に眠れる室内環境を優先しましょう。

第2章|寝る前にエアコンをつけるタイミング

寝室の空気だけでなく壁や寝具も熱を持つ

日中に使っていなかった寝室は、ドアを開けた瞬間に強い暑さを感じることがあります。
これは、室内の空気だけでなく、壁、天井、床、ベッド、布団などが熱をため込んでいるためです。

寝室へ入ってからエアコンをつけると、空気の温度は比較的早く下がっても、寝具や壁から熱を感じる状態が続くことがあります。
身体が触れる敷布団やマットレスが暖かいままでは、寝付きにくくなることもあります。

寝る直前ではなく、少し前から寝室を冷やしておくと、部屋全体の熱を減らしやすくなります。

就寝前の予冷を取り入れる

パナソニックは、寝室へ入る約30分前からエアコンを運転し、事前に睡眠環境を整える方法を紹介しています。
ただし、30分という時間は、すべての住宅に共通する絶対的な基準ではありません。

小さな寝室や冷房能力に余裕があるエアコンでは、短時間でも冷える場合があります。
西日が強い寝室、最上階、吹き抜けに近い部屋、断熱性が低い住宅では、30分以上必要になることもあります。

ご自宅では、寝室へ入ったときに壁や寝具の熱が落ち着いているかを確認しながら、運転開始時刻を調整してください。


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最初は効率よく冷やす

寝室がかなり暑い場合は、最初から風量を弱に固定すると、部屋全体が冷えるまで時間がかかることがあります。
多くのエアコンでは、風量を自動にすると、室温が高い間は強く運転し、設定温度に近づくと出力や風量を抑えます。

寝る前に部屋を冷やす段階では、エアコンに運転を任せ、寝室が整った後に風向きや設定温度を調整する方法があります。
ただし、自動運転やおやすみ運転の内容は、メーカーや機種によって異なります。

取扱説明書を確認し、ご自宅の機種がどのように温度や風量を調整するのか把握しておきましょう。

換気後に冷房する場合

寝室に熱やにおいがこもっている場合は、外気温が室温より低ければ、短時間換気してから冷房を始める方法があります。
一方で、屋外の気温と湿度が非常に高い場合は、窓を長時間開けると熱気と湿気が入り込みます。

換気後は窓とドアを閉め、カーテンやブラインドで外からの熱を抑えてからエアコンを運転しましょう。

第3章|寝るときの設定温度は何度がよい?

設定温度と実際の室温は同じではない

エアコンのリモコンに表示される設定温度は、寝室の実際の温度そのものではありません。
エアコンは一般的に室内機周辺の空気を吸い込み、その温度をもとに運転を調整します。

室内機が高い位置にある場合、エアコンが確認している温度と、ベッドや床付近の温度に差が出ることがあります。
冷たい空気は下へたまりやすいため、室内機周辺では適温でも、床に敷いた布団の周辺では寒く感じる場合があります。

反対に、部屋の奥や家具の陰には冷気が届かず、設定温度より暑く感じることもあります。
環境省も、エアコンの設定温度と室温は異なるため、寝室に温度計を置いて確認することを勧めています。

26~28℃は参考値として考える

空調メーカーでは、夏の睡眠環境の目安として、冷房の設定温度を26~28℃程度にする方法が紹介されています。
ただし、この数字だけを守れば、すべての方が快適に眠れるわけではありません。

エアコンの能力、寝室の広さ、外気温、断熱性、寝具、パジャマ、体質によって、実際の室温と体感は変わります。
28℃に設定しても寝室が暑い場合もあれば、26℃では寒く感じる方もいます。

設定温度は出発点として使い、枕元の温湿度と身体の状態を見ながら調整してください。


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湿度も一緒に確認する

寝室の室温が低くても、湿度が高ければ蒸し暑く感じることがあります。
反対に、湿度が適度に下がっていれば、設定温度を下げ過ぎなくても涼しく感じられる可能性があります。

パナソニックは、快眠環境を整える目安として、湿度を60%以下に保つ方法を紹介しています。
ただし、乾燥の感じ方や適切な湿度には個人差があります。

鼻や喉の乾燥を感じる場合は、冷やし過ぎていないか、風が直接当たっていないかも確認してください。

少し涼しいと感じる程度から調整する

寝る前に暑いからと設定温度を大きく下げると、入眠後に身体が冷え、夜中や明け方に寒く感じることがあります。
まずは冷え過ぎない温度から始め、蒸し暑ければ1℃ずつ調整する方法が安全です。

設定温度を下げる前に、湿度、風向き、寝具、衣服も確認してみましょう。
厚い掛け布団を使いながら設定温度を下げるより、通気性のよい寝具へ変える方が快適になる場合もあります。

第4章|冷房・除湿・自動運転の選び方

室温が高い夜は冷房を優先する

真夏のように寝室そのものが暑い場合は、まず冷房で室温を下げることを優先します。
冷房は室内の熱を屋外へ移動させ、温度を下げることを主な目的としています。

空気を冷やす過程で水分が結露するため、冷房運転でも湿度はある程度下がります。
パナソニックも、冷房は室温を優先して下げ、除湿は湿度を優先して下げる運転と説明しています。

室温も湿度も高い夜に、弱い除湿だけで冷やそうとすると、快適になるまで時間がかかることがあります。
まず冷房で寝室を整え、その後の蒸し暑さや冷え方に応じて運転を調整しましょう。

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気温は低めで湿度が高い夜は除湿も選択肢

梅雨や秋雨など、室温はそれほど高くないものの、湿度が高く寝苦しい夜には除湿が向く場合があります。
ただし、エアコンの除湿には複数の方式があります。

冷房除湿や弱冷房除湿は、空気を冷やして水分を取り除くため、室温も下がりやすくなります。
再熱除湿は、冷やして除湿した空気を暖め直して戻すため、室温を下げ過ぎにくい一方、消費電力が増える場合があります。
除湿にすれば必ず身体が冷えにくい、冷房より電気代が安いとは限りません。

自宅のエアコンがどの方式を採用しているか、取扱説明書やメーカー公式サイトで確認してください。

自動運転の内容は機種ごとに異なる

自動運転を使うと、室温や外気温に合わせて冷房能力や風量を調整する機種があります。
一部の機種には、睡眠中の冷え過ぎを抑える「おやすみ運転」や、時間の経過に合わせて設定を変える機能も搭載されています。

ただし、自動運転の内容はすべてのエアコンで共通ではありません。
冷房と除湿を自動で切り替える機種もあれば、選択した運転モードの中で風量だけを調整する機種もあります。

「自動」にすれば必ず最適な睡眠環境になると考えず、取扱説明書で機能を確認してください。

第5章|朝まで運転と切タイマーはどちらがよい?

熱帯夜は朝まで運転が向く場合がある

夜になっても外気温が高く、寝室の熱が逃げにくい日は、切タイマーで停止した後に室温や湿度が上がる可能性があります。
パナソニックは、特に熱帯夜では途中で運転を停止させず、冷え過ぎない温度で朝まで運転する方法を紹介しています。

ダイキンの検証でも、設定温度28℃で朝まで運転した場合と、就寝3時間後に停止した場合を比較し、停止後には暑さ指数が上昇しました。
暑さ指数が上がる夜に無理に停止すると、睡眠の中断や夜間熱中症のリスクを高める可能性があります。

朝まで運転する場合は、冷え過ぎない設定温度、風向き、風量を調整してください。

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切タイマーが合う場合もある

一方で、すべての夜に朝まで運転が必要とは限りません。
夜中から外気温が下がる日、断熱性が高く室温を保ちやすい寝室、冷気が床付近にたまりやすい部屋では、朝方に寒く感じる場合があります。

このような環境では、切タイマーやおやすみ運転が合う可能性があります。
ダイキンは、一晩中の運転が気になる方向けに、入眠後の深い睡眠を確保する一つの方法として、3時間の切タイマーを紹介しています。

ただし、この情報の基となる実験は若い女性7人を対象にしたものであり、年齢、健康状態、住宅環境が異なるすべての方へ当てはまるものではありません。
「3時間なら正解」と決めず、タイマーが切れた後の寝室温度と睡眠状態を確認しましょう。

電気代だけで決めない

朝までエアコンを運転すれば、途中で停止するより電力を使う時間は長くなります。
しかし、暑さで何度も目が覚めたり、寝汗が増えたり、翌日の体調を崩したりすれば、節電だけを優先した使い方とはいえません。

切タイマー後に毎晩目が覚める場合は、朝まで運転、設定温度の見直し、おやすみ機能の利用などを検討してください。
外気温が下がる日には切タイマーを使い、熱帯夜には朝まで運転するなど、天候に合わせて変える方法もあります。

第6章|風が身体へ直接当たらない工夫

冷風が当たり続けると寒く感じやすい

エアコンの冷たい風が顔や身体へ直接当たり続けると、設定温度が高めでも寒く感じることがあります。
皮膚表面の汗が蒸発しやすくなり、身体から熱が奪われるためです。

風による不快感で目が覚めたり、喉や鼻の乾燥を感じたりする場合もあります。
環境省も、エアコンや扇風機を使用する際は、身体へ直接風が当たらないよう風向きを調整する方法を案内しています。

風向きは上向きや水平から試す

冷たい空気は下へ移動するため、冷房時にエアコンの風を上向きや水平へ調整すると、冷気が天井付近からゆっくり降りやすくなります。
ベッドの頭側へ風が直接向いている場合は、風向きを変えるか、可能であれば寝具の位置も見直してください。

パナソニックも、就寝時は冷風が身体へ直接当たらないよう、風を上向きにする方法を紹介しています。
スイング機能を使うと、一定の場所だけに風が当たり続けるのを防げる場合があります。
一方で、スイング中に顔へ何度も風が当たる場合は、風向きを固定した方が快適なこともあります。

サーキュレーターは空気を循環させる

サーキュレーターは、寝ている人へ強い風を送るためではなく、寝室の空気を循環させる目的で使います。
エアコンの風が届きにくい部屋の奥や、床付近にたまった冷気を動かすことで、温度ムラを減らしやすくなります。

身体へ直接向けず、壁や天井へ風を当てて間接的に空気を動かす方法があります。
ただし、寝室の広さやエアコンの位置によって適した配置は変わります。

運転音が睡眠を妨げないよう、弱風や静音モードを使用し、コードにつまずかない場所へ設置してください。


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風を使って設定温度を下げ過ぎない

風があると、同じ室温でも涼しく感じる場合があります。
エアコンの設定温度を大きく下げる前に、風向きや空気循環を見直すことで、快適性を保てる可能性があります。

ただし、サーキュレーター自体には室温を下げる機能や除湿機能はありません。
寝室が高温多湿の状態では、送風だけに頼らずエアコンを適切に使用してください。

第7章|高齢者・子どもの注意点

高齢者は感覚だけで判断しない

高齢になると、暑さや喉の渇きを感じにくくなり、体温調節機能も低下することがあります。
本人が「暑くない」「エアコンはいらない」と話していても、寝室の温度と湿度が高くなっている可能性があります。

環境省は、高齢者では熱中症による健康被害が多く、エアコンが使えない場合は特にリスクが高まると注意を呼びかけています。
枕元に見やすい温湿度計を置き、家族も数値を確認できるようにしましょう。

寝る前に水分を取っているか、普段より元気がない、食欲がない、反応が鈍いなどの変化がないかも確認してください。

冷え過ぎにも配慮する

高齢者は暑さだけでなく、冷房による寒さにも配慮が必要です。
設定温度を必要以上に下げず、風が直接当たらないよう調整してください。

本人の感覚だけでなく、手足が冷たくなっていないか、掛け布団を何度もかけ直していないかなども確認します。
朝まで運転する場合は、温度変化を抑えるおやすみ機能や、風量自動を利用できるか取扱説明書を確認しましょう。

子どもは大人と同じ感覚とは限らない

子どもは体温調節機能が発達の途中であり、大人より暑い環境の影響を受けやすいとされています。
乳幼児は、自分で衣服や寝具を調整したり、暑さや喉の渇きを正確に伝えたりすることが難しい場合があります。
大人が寒く感じるからとエアコンを切っても、子どもは汗を多くかいていることがあります。

反対に、冷風が直接当たる位置では、身体が冷えて眠りにくくなる場合があります。
首や背中の汗、顔色、呼吸、手足の冷え、寝具の湿り方などを確認してください。

節電より安全を優先する

高齢者、子ども、持病のある方、体調が悪い方がいる家庭では、電気代だけを理由にエアコンを停止しないでください。
寝室が暑くなる可能性がある夜は、冷え過ぎない設定で朝まで運転する方が安全な場合があります。

体調に異変がある場合は、涼しい環境へ移し、水分を補給し、症状が強ければ医療機関や救急へ相談してください。

第8章|寝室環境を確認する方法

温湿度計は枕元に置く

寝室の環境を確認するときは、温湿度計を人が寝る高さに近い場所へ置きます。
エアコンの風が直接当たる場所、窓際、照明やテレビなど発熱する家電の近くは避けましょう。

床に布団を敷いている場合は床付近、ベッドの場合はマットレス付近の高さを確認します。
部屋の奥にも温湿度計を置けば、寝室内の温度ムラを確認できます。


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就寝前・夜中・起床時を記録する

記録する項目は、次のような内容です。

就寝前の室温と湿度。

エアコンの設定温度。

冷房、除湿、自動などの運転モード。

風量と風向き。

タイマーの有無。

夜中に目が覚めた時刻。

起床時の室温と湿度。

寝汗、寒さ、喉の乾燥、翌朝の疲労感。

一度の記録だけでは、天候の影響を受けて判断しにくい場合があります。
数日間記録し、熱帯夜、比較的涼しい夜、雨の日などで違いを確認しましょう。

朝まで運転とタイマーを比較する

似た天候の日を選び、一日は朝まで運転、別の日は切タイマーを試します。
設定温度、寝具、衣服などの条件をできるだけそろえてください。

切タイマー後に目が覚めた回数や、起床時の湿度が大きく上がっている場合は、停止後の寝室環境が合っていない可能性があります。
朝まで運転で寒く感じる場合は、設定温度を少し上げる、風向きを変える、おやすみ機能を利用するなど、停止以外の調整方法を試しましょう。

家族全員で同じ設定が合うとは限らない

同じ寝室で家族が寝ている場合、暑がりの方と寒がりの方で快適な設定が異なることがあります。
風が当たる位置を変える、薄手の掛け物を個別に用意する、寝具の位置を調整するなど、エアコン設定以外でも差を調整できます。

一人の感覚だけで決めず、家族それぞれの睡眠状態と体調を確認してください。

第9章|停電した夜の暑さ対策

停電すると一般的なエアコンは使えない

台風、落雷、地震、事故などで停電すると、一般的な家庭用エアコンは使用できなくなります。
私自身も、近所の電柱へ車が衝突した影響で、残暑の時期に約6時間の停電を経験しました。

停電時にはポータブル電源を使い、冷蔵庫、Wi-Fi、扇風機、仕事に必要な機器などへ優先順位を付けて電力を供給しました。
夜間の停電では、暑さに加えて照明や情報収集の手段も必要になります。

普段から、何に電力を使うかを家族で決めておくことが大切です。

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コードレス扇風機は補助として役立つ

コードレス扇風機や充電式サーキュレーターは、停電時にも風を作れるため役立ちます。
風が身体へ当たることで汗が蒸発しやすくなり、涼しく感じることがあります。

ただし、扇風機やサーキュレーターには室温を下げる機能がありません。
室温と湿度が非常に高い場合は、送風だけで熱中症を防ぐことが難しくなります。

高齢者、乳幼児、持病のある方がいる家庭では、特に早めの判断が必要です。


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冷却用品と飲料水を組み合わせる

停電時には、コードレス扇風機だけでなく、飲料水、保冷剤、氷、濡れタオル、冷却用品などを組み合わせます。
枕元には飲料水と照明を置き、暗い中でもすぐに使用できるようにしてください。

保冷剤を身体へ使う場合は、凍った物を皮膚へ長時間直接当てず、タオルなどで包みます。
停電が長引けば、冷蔵庫や冷凍庫の中身も次第に温度が上がります。

扉の開閉を減らし、冷却用品をいつ、誰へ優先して使うかも考えておきましょう。

ポータブル電源で使用できる家電を確認する

ポータブル電源があれば、扇風機、通信機器、照明など、消費電力の小さい機器を動かせます。
一方で、家庭用エアコンは消費電力や起動時の出力が大きく、一般的なポータブル電源では長時間運転できない場合があります。

容量だけでなく、定格出力、瞬間最大出力、接続する家電の仕様を確認してください。
停電時に初めて接続するのではなく、普段から扇風機などを動かし、運転時間と充電方法を確認しておきましょう。

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危険な暑さでは移動を優先する

送風や冷却用品を使っても寝室が危険な暑さになる場合は、無理に自宅へとどまらないことが重要です。
電気が使える避難所、親族宅、宿泊施設、商業施設などへの移動を検討してください。

環境省も、エアコンを使えない状況では熱中症の危険が高まると注意を呼びかけています。
夜間に慌てないよう、移動先、連絡方法、持ち出す物を家族で共有しておきましょう。

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まとめ|寝室の環境と体調に合わせよう

寝るときのエアコンは、必ず消すのが正解でも、必ず朝まで運転するのが正解でもありません。
熱帯夜のように外気温と湿度が高い日は、切タイマー後に室温や暑さ指数が上がる可能性があるため、冷え過ぎない設定で朝まで運転する方が向く場合があります。

一方で、夜中に外気温が下がる日や、冷気がたまりやすい寝室では、切タイマーやおやすみ機能が合うこともあります。
設定温度についても、26~28℃という数字は参考になりますが、すべての家庭に共通する絶対的な基準ではありません。

エアコンの設定温度と実際の室温は異なります。
枕元へ温湿度計を置き、実際に人が寝る場所の環境を確認してください。

室温が高い夜は冷房を基本にし、気温は高くないものの湿度が高い夜には除湿も選択肢になります。
ただし、弱冷房除湿では室温が下がり過ぎる場合があり、再熱除湿では消費電力が増える場合があります。

自動運転やおやすみ運転の内容も、機種ごとに異なります。
取扱説明書を確認し、自宅のエアコンに合った使い方を選びましょう。

冷たい風が身体へ直接当たり続ける場合は、風向きを上向きや水平へ調整します。

サーキュレーターを使う場合は、寝ている人へ強い風を当てるのではなく、壁や天井へ風を送り、室内の温度ムラを減らす目的で使ってください。

高齢者は暑さや喉の渇きを感じにくい場合があります。
子どもは体温調節機能が発達の途中であり、自分で環境を調整することが難しい場合があります。

本人の感覚だけに頼らず、室温、湿度、汗、顔色、睡眠状態などを確認しましょう。
電気代を抑えることは大切ですが、睡眠不足、脱水、夜間熱中症を防ぐことを優先してください。

ご自宅に合う設定を見つけるには、朝まで運転した日と切タイマーを使った日を比較し、室温、湿度、目が覚めた回数、寝汗、翌朝の疲労感を記録する方法があります。

そして、停電すると一般的なエアコンは使用できなくなります。
コードレス扇風機、飲料水、冷却用品、照明、ポータブル電源、避難先を準備し、電気が使えない夜にも備えておきましょう。

寝室の温度と湿度、ご家族の体調を確認しながら、暑い夏の夜を安全で快適に乗り切ってください。


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