【車に積む防災グッズは何が必要?】地震・大雨・立ち往生への備えと車内放置NG品
地震や突然の大雨、大雪による交通障害は、自宅にいるときだけに起こるとは限りません。
通勤や買い物、子どもの送迎中に道路が通れなくなり、車内で待機したり、車を置いて徒歩で避難したりする可能性もあります。
そのようなときに役立つのが、車へ準備しておく防災グッズです。
ただし、防災用品なら何でも車内へ積みっぱなしにしてよいわけではありません。
真夏の車内は非常に高温になるため、モバイルバッテリーや常備薬など、車内放置を避けたい物もあります。
また、緊急脱出用ハンマーをトランクへ入れてしまうと、水没時に手が届かない可能性があります。
私は宮城県仙台市を中心に、理感整骨院、出張整体トラスト、暮らしサポートを運営しています。
日頃から車で移動する機会が多く、東北では地震や大雨だけでなく、冬の積雪や路面凍結も身近な問題です。
この記事では、車に積みたい基本用品、置き場所、大雨や地震での行動、季節別の追加品、車内放置を避けたい物まで順番に解説します。
この記事のポイント
・車載防災用品は「常備・持ち込み・季節交換」に分ける
・脱出ハンマーは運転席から手が届く場所へ固定する
・冠水した道路やアンダーパスには進入しない
・モバイルバッテリーや薬は高温の車内へ放置しない
・車中待機では水分と身体を動かす機会を確保する
※必要な備えや避難方法は、地域、季節、車種、家族構成、災害の状況によって変わります。
自治体のハザードマップ、警察や消防、道路管理者などが発信する最新情報を優先してください。
第1章|車載防災グッズは何のために準備するのか
自宅備蓄や防災リュックとは役割が違う
車載防災グッズの役割は、自宅で何日も生活するための備蓄とは異なります。
外出先で被災してから安全な場所へ移動するまでや、道路の安全が確認できるまでの一時待機を支える備えです。
防災用品は、次のように分けると整理しやすくなります。
- 0次防災:普段のバッグへ入れて毎日持ち歩く防災ポーチ
- 1次持ち出し:自宅から避難するときに持ち出す防災リュック
- 2次備蓄:自宅で数日間生活するための水、食料、簡易トイレなど
- 車載防災:移動中の被災、車内待機、徒歩避難への切り替えを支える用品
車は多くの荷物を運べますが、道路が寸断されれば、その場へ置いて避難しなければならないこともあります。
そのため、車へ大量の物を積むだけでなく、必要な物を持ち出せる小型リュックやバッグも一緒に準備しておきましょう。
毎日持ち歩く備えは、【防災ポーチの中身は何を入れる?】通勤・買い物・子どもが毎日持ち歩く0次防災チェックリストで解説しています。
徒歩避難で持ち出す用品や容量の選び方は、【防災リュックの中身は何を入れる?】容量・重さと地震・大雨に備える非常持ち出し品チェックリストも参考にしてください。
第2章|車に積みたい基本の防災グッズチェックリスト

命を守り、車外へ避難するための用品
- 緊急脱出用ハンマー:窓ガラスの破砕とシートベルト切断に対応した製品
- LEDライト・ヘッドライト:夜間の安全確認や徒歩避難に使う照明
- 反射ベスト:夜間や停電時に自分の存在を周囲へ知らせる用品
- 作業用手袋:ガラス片や瓦礫、除雪作業から手を守る用品
- レインウェア:雨の中で両手を空けて移動するための雨具
- 履き慣れた運動靴:革靴やヒールで移動している場合の予備
- 紙の地図:通信障害やスマホの電池切れに備える地図
高速道路上で車が動かなくなった場合は、後続車へ停止車両の存在を知らせる停止表示器材も必要です。三角表示板は設置のために車外へ出る必要がありますが、道路交通法施行規則に適合した紫色の停止表示灯を車内から設置できる製品もあります。
高速道路の緊急停止に備える停止表示灯👇
夜間に車外へ出る場合は、周囲の確認だけでなく、両手を使えることも重要です。乾電池式なら、充電切れに備えて予備電池を分けて保管できます。
車内待機を支える用品
- 携帯トイレと防臭袋:渋滞や立ち往生、断水時の排泄対策
- エマージェンシーシート・毛布:寒さや体温低下への備え
- タオル:水濡れ、防寒、応急手当などに使える多目的用品
- マスク・ウェットティッシュ:粉じんや衛生環境への備え
- 救急用品:絆創膏、ガーゼ、包帯などの応急手当用品
- 現金と小銭:停電で電子決済が使えない場合や公衆電話への備え
- 家族の連絡先カード:スマホが使えない場合に確認できる紙の情報
- 飲料水と行動食:製品の保存温度を確認し、定期的に交換する
携帯トイレは、車内で使う場面を想定して、凝固剤だけでなく便器袋や防臭袋までそろっているか確認します。
必要な回数の考え方は、【簡易トイレは何回分必要?】家族人数別の備蓄数・使い方・防臭・処分方法を徹底解説で詳しく紹介しています。
車載用には、携帯トイレを大量に積む必要はありません。まずは乗車人数に合わせて数回分を車へ置き、残りは自宅や職場、防災リュックへ分散しておくと管理しやすくなります。
市販の車載防災セットだけで十分とは限らない
市販セットは、必要品をまとめて準備できる点が便利です。
一方で、家族の人数、持病、子どもの年齢、季節によって必要な物は変わります。
購入後は中身を一度すべて出し、ライト用電池、充電ケーブル、薬、子ども用品など、不足している物を追加してください。
第3章|防災グッズは置き場所で分ける

運転席から手が届く場所
緊急脱出用ハンマーは、運転席に座ってシートベルトを着用した状態でも手が届く場所へ固定します。
トランク、荷物の下、ふたの固い収納箱では、緊急時に取り出せない可能性があります。
ドアポケットへ入れる場合も、衝突や横転で飛び出さないよう、付属ホルダーなどで固定できるか確認しましょう。
小型ライトも運転席付近にあると、停電した道路や車内をすぐ確認できます。
グローブボックスなどへ入れる物
紙の地図、連絡先カード、マスク、筆記用具など、軽くてすぐ確認したい物に向いています。
グローブボックスも高温になるため、薬、モバイルバッテリー、ライターなどの保管場所には適しません。
トランクへ収納する物
携帯トイレ、防寒具、レインウェア、運動靴、タオルなどは、ケースへまとめてトランクへ収納します。
重い収納箱や工具が衝突時に動かないよう、固定ベルトや荷物用ネットも活用してください。
脱出ハンマーで割れないガラスがある
一般的な緊急脱出用ハンマーは、主に強化ガラスを割るための道具です。
フロントガラスや一部車種の側面に採用される合わせガラスは、通常の脱出ハンマーでは破砕できない場合があります。
JAFのテストでも、脱出用ハンマーを手の届く場所へ備えることと、フロントガラスは割れないことが示されています。
自分の車のどの窓が強化ガラスなのか、取扱説明書、販売店、ガラスの表示などで事前に確認してください。
水没や横転時に使う脱出ハンマーは、持っているだけでは十分ではありません。運転席に座り、シートベルトを着用した状態でも手が届く場所へ、付属ホルダーなどで固定できる製品を選びましょう。
ホルダー付きの緊急脱出ハンマーを確認する👇
第4章|運転中に大地震が発生したらどうするか

急ブレーキや急ハンドルを避けて停止する
警察庁は、運転中に大地震が発生した場合、急ハンドルや急ブレーキを避け、安全な方法で道路の左側へ停止するよう案内しています。
停止後は、カーラジオやスマホなどで地震情報と交通情報を確認します。
道路の損壊、信号機の停止、障害物などがあるため、安全を確認できないまま走行を続けないことが大切です。
車を置いて避難する場合
車を置く場合は、できるだけ道路外の場所へ移動します。
やむを得ず道路上へ置くときは、次の対応が警察庁から案内されています。
- 道路の左側へ寄せて停車する
- エンジンを止める
- キーは付けたままにするか、車内の分かりやすい場所へ置く
- 窓を閉め、ドアはロックしない
- 避難する人や緊急車両の妨げになる場所を避ける
避難場所や交通規制によって対応が変わる場合があるため、現場の警察官などから指示があるときは、その指示に従ってください。
津波、火災、土砂災害の危険が迫っている場合は、荷物や車にこだわって避難を遅らせてはいけません。
避難方法は自治体のハザードマップと、その場で発表される避難情報を優先してください。
第5章|大雨・冠水時は車で進まない判断が最優先

冠水した道路やアンダーパスへ進入しない
大雨時は、道路と水路の境目が見えなくなることがあります。
見た目だけでは水深や流れの強さを判断できません。
前の車が通れた場合でも、自分の車が安全に通れるとは限らないため、冠水した道路へ進入せず引き返す判断が基本です。
アンダーパス、河川沿い、低い土地など、事前に危険箇所を確認しておくことも大切です。
車が水に入ってしまった場合
浸水に気づいたら、車が動くうちに水のない場所へ移動します。
移動できない場合は、水位が低くドアや窓を開けられる段階で、早めに車外へ出ることを優先します。
車が水没し始めた場合は、次の順番を意識してください。
- シートベルトを外す
- 窓を開ける
- 窓から脱出する
- 窓が開かなければ、対応する側面の強化ガラスを脱出ハンマーで割る
- シートベルトが外れなければ、カッター機能を使用する
荷物を持ち出すことより、人の脱出を優先します。
窓を開けられず、対応するガラスも割れない場合は、車内外の水位差が小さくなったときにドアを開けられる可能性があります。
ただし、これは窓から脱出できない場合の最終手段であり、車内が満水になるまで最初から待つ方法ではありません。
脱出後も、流れのある冠水路を無理に歩かず、周囲の状況と公的な避難情報を確認してください。
第6章|大雪・渋滞・立ち往生で追加したい物
冬の車載防災グッズ
東北では、大雪、吹雪、事故、通行止めによって長時間動けなくなる可能性があります。
冬は次の物を追加します。
防寒着と毛布
- 防水性のある手袋
- スノーブラシ
- スコップ
- 使い捨てカイロ
- 長靴または防水性のある靴
- けん引ロープ
- ブースターケーブル
- 追加の携帯トイレ
- 飲料水と行動食
積雪時にエンジンをかける場合は、マフラー周辺が雪でふさがれていないか確認します。
排気口が雪でふさがれると、排気ガスが車内へ入り、一酸化炭素中毒につながる危険があります。
安全に除雪できない状況では無理に車外へ出ず、道路管理者、警察、消防などの案内を優先してください。
夏の車内待機で必要な物
夏は、水分、タオル、帽子、日よけなどを追加します。
ただし、サンシェードや窓を少し開けるだけでは、車内温度の上昇を十分に防げません。
JAFのテストでは、対策をしていない黒い車の車内最高温度が57℃、ダッシュボードが79℃に達しています。
車内が暑くなった場合は、用品だけで耐えようとせず、可能であれば早めに冷房の使える安全な施設へ移動してください。
夏の停電、断水、熱中症への備えは、【夏の防災で追加したい物】停電・断水・熱中症を同時に考える備蓄でも解説しています。
第7章|夏の車内へ放置したくない防災用品

モバイルバッテリーとポータブル電源
リチウムイオン電池を使う製品は、高温になる車内へ放置しないでください。
NITEも、高温の車内へ置かれたモバイルバッテリーが発火した事例を紹介し、暑い車内や直射日光の当たる場所へ放置しないよう注意喚起しています。
モバイルバッテリー、スマートフォン、充電式扇風機、ポータブル電源などは、乗車時に持ち込み、車を離れるときに持ち出す運用が安全です。
常備薬・持病の薬
薬は製品ごとに保管条件が異なります。
高温や直射日光を避ける必要がある薬も多いため、車内へ固定備蓄せず、防災ポーチなどへ入れて持ち歩く方法が基本です。
インスリンなど温度管理が必要な薬は、必ず医師や薬剤師へ保管方法を確認してください。
スプレー缶・ガスライター・カセットボンベ
高温により内圧が上がる製品や可燃性ガスを含む物は、車内放置を避けます。
冷却スプレーや携帯コンロ用ボンベを防災用として準備する場合も、製品表示の保管条件を確認してください。
水と非常食
未開封だから何年間でも車内へ置けるとは限りません。
一般的な飲料水や食品を車載備蓄として使う場合は、メーカーが示す保存温度と保存方法を確認し、家庭内備蓄より短い間隔で点検します。
高温環境への対応を表示した車載用保存水や非常食を選ぶ方法もありますが、使用期限と保管条件の確認は必要です。
車載品は「入れたまま忘れない」ことが大切です。
第8章|柔道整復師が考える車中待機の身体への負担

長時間同じ姿勢を続けない
狭い車内で長時間足を動かさず、水分も十分に取らない状態が続くと、血行が悪くなり、血栓ができる可能性があります。
その血栓が肺の血管を詰まらせる肺塞栓症などは、一般にエコノミークラス症候群と呼ばれます。
厚生労働省は、予防策として、時々軽い体操やストレッチを行うこと、こまめに水分を取ること、かかとの上げ下ろしをすることなどを案内しています。
車内でできる負担軽減
- 足首をゆっくり曲げ伸ばしする
- かかとを上げ下げする
- 膝を伸ばせる範囲で姿勢を変える
- 安全な場所では車外へ出て軽く歩く
- 水分をこまめに取る
- トイレを我慢しない
- ベルトや衣類を締め付けすぎない
柔道整復師として気になるのは、血栓症だけでなく、同じ姿勢による腰や首への負担です。
シートを倒しただけの不自然な姿勢で長時間眠ると、腰痛や身体のこわばりにつながることがあります。
タオルやクッションで身体を支え、可能な範囲で姿勢を変えてください。
片脚だけの腫れや痛み、胸の痛み、突然の息苦しさなどがある場合は、運動で様子を見ず、周囲へ助けを求めて医療機関や救急へ相談してください。
第9章|車載防災グッズは年2回点検する
車内は自宅より温度変化が大きいため、一度積んで終わりにはできません。
春と秋のタイヤ交換、防災の日、3月11日など、覚えやすい時期に点検日を決めておきましょう。
点検したい項目
- 飲料水と非常食の期限、容器の変形、液漏れ
- 携帯トイレと防臭袋の枚数
- LEDライトの点灯と電池の状態
- 脱出ハンマーの固定位置
- 救急用品や衛生用品の期限
- 子どもの着替えや靴のサイズ
- 夏用品と冬用品の入れ替え
- 車と防災用品のリコール情報
- タイヤ、燃料、車載バッテリーの状態
乾電池をライトへ入れたまま保管するか、別に保管するかは製品の説明書に従います。
別にする場合は、暗い場所でも迷わずセットできるよう、ライトと一緒の袋へ入れておきましょう。
まとめ|最初は脱出ハンマーと携帯トイレから始めよう
車載防災グッズは、次の3つに分けると管理しやすくなります。
| 分類 | 主な用品 | 管理のポイント |
|---|---|---|
| 常時車へ積む物 | 脱出ハンマー、携帯トイレ、反射ベスト、手袋、雨具、タオル | ハンマーは運転席付近、その他はケースへ固定する |
| 乗車時に持ち込む物 | モバイルバッテリー、スマホ、常備薬、貴重品、防災ポーチ | 高温の車内へ放置せず、降車時に持ち出す |
| 季節で入れ替える物 | 夏の日よけ用品、冬の毛布・防寒着・スコップ | 春と秋を目安に期限と状態を点検する |
最初から大きな車載防災セットをそろえる必要はありません。
まずは、自分の車の窓ガラスを確認し、対応する脱出ハンマーを運転席から手が届く位置へ固定してみてください。
次に、携帯トイレ、ライト、手袋、雨具をひとつのケースへまとめます。
最後に、モバイルバッテリーや薬など、乗車時に持ち込む防災ポーチを用意します。
「車に積んであるから安心」ではなく、必要なときに取り出せるか、暑さや寒さで劣化していないかまで確認することが大切です。
家族が運転する車も含め、それぞれの車で保管場所と使い方を一度確認しておきましょう。
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車載防災や避難に役立つ用品
楽天ROOMでは、車載防災、防災リュック、停電・断水対策などに役立つ用品をまとめています。
緊急脱出用ハンマー、携帯トイレ、LEDライト、雨具、防寒用品などは、商品を購入するだけでなく、車内のどこへ置くか、緊急時に自分や家族が使えるかまで確認することが大切です。
また、モバイルバッテリー、ポータブル電源、常備薬などは、高温になる車内へ放置せず、乗車時に持ち込む用品として分けて管理しましょう。
実際に使用している物や、比較・調査して選んだ防災用品を随時追加していますので、ご家庭や車に合った備えを選ぶ際の参考にしてください。
※商品の価格、在庫、仕様、レビュー評価は変動します。購入前に最新の販売情報、対応する車種、保管温度、使用期限をご確認ください。
免責事項・ご注意事項
本記事は、公的機関などが発信する情報を基に、一般家庭での車載防災についてまとめたものです。
災害時の安全な行動は、天候、道路、浸水、積雪、車種、地域の避難計画などによって変わります。
実際の災害時は、警察、消防、自治体、道路管理者、気象庁などが発信する最新情報と現場の指示を優先してください。
防災用品は、車両と製品の取扱説明書、保管温度、使用期限、リコール情報を確認したうえで使用してください。
持病の薬や医療用品の保管については、医師または薬剤師へご相談ください。


