【簡易トイレは何回分必要?】家族人数別の備蓄数・使い方・防臭・処分方法を徹底解説
地震や台風、大雨などの災害が起きると、自宅の水洗トイレが突然使えなくなることがあります。
断水が起きていなくても、下水管や建物内の排水管が損傷していれば、トイレを流せない場合があります。
停電によってマンションなどの給水ポンプが止まり、上の階へ水が届かなくなることもあります。
このような状況に備え、ご家庭では簡易トイレを何回分用意していますか?
簡易トイレは、水や食料と比べると後回しにされやすい防災用品です。
しかし、災害時にトイレを我慢するため、水分や食事を控えてしまうと、脱水や体調悪化につながるおそれがあります。
内閣府の防災情報では、成人の平均的な排泄回数を1人1日5回として、1人当たり1週間で35回分、4人家族では140回分の災害用トイレを備える目安が紹介されています。
この記事では、家族人数別の必要数だけでなく、60回・100回・120回セットの選び方、洋式便器での使い方、防臭対策、使用後の一時保管、自治体の案内に沿った処分方法まで分かりやすく解説します。
簡易トイレの商品名に表示されている回数だけを見るのではなく、便袋、凝固剤、防臭袋、保存期間、箱の大きさまで確認することが重要です。
私は柔道整復師として理感整骨院を運営しながら、出張整体トラストと暮らしサポートを通じて、高齢者宅の生活支援や防災用品の設定などを行っています。
過去には残暑の時期に約6時間の停電を経験し、冷蔵庫や通信手段の電源だけでなく、生活用水とトイレの備えも見直しました。
現在、我が家ではEXCITECHの簡易トイレ60回分と120回分などを保管しています。
この記事では、実際に備えている立場から、保管スペースやセット内容を確認するときの視点もお伝えします。
第1章|災害時は水があってもトイレを流せないことがある
断水していなくても排水できない場合がある
災害時に水洗トイレを使えなくなる原因は、断水だけではありません。
地震によって道路の下にある下水管や、建物内の排水管が損傷する場合があります。
マンションやアパートでは、建物内の配管や排水設備に異常が起きると、自分の部屋では問題がないように見えても、下の階で汚水が漏れる可能性があります。
停電で給水ポンプが停止すれば、水道本管が使える地域でも上層階へ水を送れなくなることがあります。
政府広報でも、電気、ガス、水道が止まった場合に備え、代替手段の準備と排水設備の使用方法を平常時から確認するよう案内しています。
浴槽の水があっても自己判断で流さない
浴槽へ水をためていれば、便器へ入れて流せると考える人もいるかもしれません。
しかし、排水管が破損している場合や、自治体や管理会社から排水を控えるよう案内されている場合は、便器へ水を入れることが新たな被害につながるおそれがあります。
便器に水が残っていることと、安全に排水できることは同じではありません。
設備の安全が確認される前に、大量の水を流すことは避けてください。
自治体、管理会社、上下水道事業者の公式情報を確認し、排水してよいと判断できるまでは、携帯トイレや簡易トイレを使用する方が安全です。
建物の損傷や漏水、屋外の被害を確認するときは、【台風・地震の後に最初にすること】家の安全確認・被害写真・片付け・保険連絡の順番も参考にしてください。
トイレを我慢すると健康へ影響する
トイレへ行く回数を減らすため、水分や食事を控えることは避けなければなりません。
内閣府は、避難所などでトイレの使用をためらい、水分や食品の摂取を控えると、栄養状態の悪化や脱水症状などの健康障害を引き起こすおそれがあると注意を呼びかけています。
特に、高齢者、子ども、妊娠中の人、持病がある人、利尿作用のある薬を使用している人は、排泄回数を単純に減らすことができません。
災害用トイレは、快適さのためだけに備える物ではありません。
家族の健康と尊厳を守るための、生活に欠かせない防災用品です。
第2章|簡易トイレは1人1日5回を目安に計算する
必要数の基本計算式
簡易トイレの必要数は、次の計算式で求められます。
家族人数×1人1日5回×備蓄日数。
1人1日5回は、成人の平均的な排泄回数を基にした一つの目安です。
経済産業省では、1人当たり1週間で35回分の災害用トイレを備えることを推奨しています。
最低限として3日分を準備し、可能であれば7日分まで増やしていくと考えやすくなります。
行政も、家庭の備蓄について最低3日分、できれば1週間分を準備するよう呼びかけています。
家族人数別の3日分と7日分
1人暮らしでは、3日分で15回、7日分で35回が目安です。
2人暮らしでは、3日分で30回、7日分で70回が目安です。
3人家族では、3日分で45回、7日分で105回が目安です。
4人家族では、3日分で60回、7日分で140回が目安です。
5人家族では、3日分で75回、7日分で175回が目安です。
6人家族では、3日分で90回、7日分で210回が目安です。
備蓄日数や、水、食料、電源などを含む家庭全体の必要量については、【防災備蓄は何日分必要?】家族人数別の水・食料・簡易トイレ・電源チェックリストで詳しくまとめています。

必要数には余裕を持たせる
1人1日5回は、すべての人に当てはまる固定の回数ではありません。
年齢、体調、季節、水分摂取量、食事内容、服薬、緊張、ストレスなどによって排泄回数は変わります。
子どもは、便袋を汚して交換が必要になることがあります。
高齢者や介助が必要な人では、設置や交換に失敗することも考えられます。
胃腸の不調や感染症が発生すれば、通常より多く必要になる可能性があります。
練習に使う分や、袋が破れた場合の予備も含めて、計算結果より少し多めに備えると安心です。
最初から7日分をそろえることが難しい場合は、まず3日分を確保し、その後に1箱ずつ増やしてください。
第3章|60回・100回・120回セットは何人家族向けか
60回セットの目安
60回セットは、4人家族では約3日分です。
2人暮らしでは約6日分です。
1人暮らしでは約12日分です。
4人家族が最低3日分を準備する場合は、60回セットが計算上はちょうどよい数量になります。
ただし、練習用や予備分を考えると、60回だけで完全に余裕があるとは限りません。
100回セットの目安
100回セットは、4人家族では約5日分です。
2人暮らしでは約10日分です。
1人暮らしでは約20日分です。
4人家族で3日分より多く備えたいものの、140回分を一度に購入することが難しい場合には、一つの選択肢になります。
120回セットの目安
120回セットは、4人家族では約6日分です。
2人暮らしでは約12日分です。
1人暮らしでは約24日分です。
4人家族の7日分は140回なので、120回セットだけでは計算上20回分不足します。
120回セットに20回から30回程度のセットを追加する方法もあります。
60回セットを2箱用意している場合も、合計は120回なので、4人家族の7日分には届きません。

表示回数だけで選ばない
簡易トイレの商品パッケージへ「100回分」と表示されていても、必要な物が100回分すべて同数入っているとは限りません。
凝固剤は100個でも、便袋や防臭袋の枚数が少ない場合があります。
大きな防臭袋へ複数の便袋をまとめて入れる設計の商品もあります。
商品の考え方によって、セット内容は異なります。
購入前には、次の内容を個別に確認してください。
凝固剤の個数。
便袋の枚数。
防臭袋の枚数。
保護用の大きな袋の有無。
使い捨て手袋の有無。
説明書の有無。
凝固剤の使用手順。
保存期間と保管条件。
箱の大きさ。
商品ページの大きな表示だけで判断せず、内容物一覧と説明書を確認することが大切です。
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第4章|簡易トイレと一緒に必要な物
凝固剤だけでは備えが完了しない
簡易トイレの中には、凝固剤だけをまとめて販売している商品もあります。
しかし、凝固剤だけでは、便器の保護、排泄物の密閉、防臭、手指衛生、一時保管まで対応できません。
自宅の便器で使用するには、便器へ取り付ける便袋が必要です。
使用後の臭いを抑えるには、防臭性能のある外袋も必要です。
凝固剤だけ購入した場合は、ほかに何を準備する必要があるか確認してください。
一緒に準備したい基本用品
簡易トイレと一緒に、次の物を同じ場所へ保管します。
便器へ取り付ける便袋。
排泄物を固める凝固剤。
使用済み便袋を入れる防臭袋。
便器を保護する大きめの袋。
トイレットペーパー。
使い捨て手袋。
手洗い用の水。
石けん。
ウェットティッシュ。
手指衛生用品。
消臭用品。
LEDランタン。
ヘッドライト。
ごみ袋。
ふた付きの一時保管容器。
新聞紙。
ペットシーツ。

トイレットペーパーも忘れずに備える
簡易トイレの回数が十分でも、トイレットペーパーがなくなれば衛生的に使用できません。
政府広報も、携帯トイレ、保管用密閉袋、ポリ袋とともに、トイレットペーパーを1週間程度備えるよう案内しています。
普段使っている物を少し多めに購入し、古い物から使う方法なら、無理なく備蓄できます。
トイレットペーパーは湿気や水ぬれを避け、簡易トイレとは別の場所にも分けて保管すると安心です。
夜間の照明も必要になる
停電が起きると、トイレの照明も使えなくなります。
片手で懐中電灯を持ちながら、便袋を取り付けたり交換したりするのは簡単ではありません。
両手を使えるヘッドライトや、トイレ全体を照らせるLEDランタンが役立ちます。
照明はトイレの中だけでなく、寝室からトイレまでの通路にも必要です。
床へ物が散乱していると転倒する危険があるため、夜間の移動経路も家族で確認しておきましょう。
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第5章|洋式便器で簡易トイレを使う方法
使用前に便器と周囲を確認する
最初に、便器や床にひび割れ、漏水、汚水の逆流がないか確認します。
便器が割れている場合や、床が大きく傾いている場合は使用しないでください。
建物や排水設備の安全が確認できない場合は、水を流さず、簡易トイレとして使用します。
便器そのものが使えない場合は、専用の組み立て式トイレや、安定した非常用便座を使用します。
段ボールやバケツを代用する場合は、体重を支えられる強度と、転倒しない安定性が必要です。
高齢者や足腰が弱い人が使用する場合は、手すりや介助者の位置も確認してください。
便器へ袋を取り付ける基本手順
最初に、便器内の水へ触れないよう注意します。
便器を保護する大きめの袋を、便座を上げた状態で便器全体へかぶせます。
保護用の袋は、便器内の水や汚れから交換用の便袋を守る役割があります。
次に、排泄ごとに交換する便袋を上から取り付けます。
袋の端が便座の下へ入り、座ったときにずれないよう整えます。
便座を下ろし、袋が強く引っ張られていないか確認します。
便袋が小さすぎると、座ったときに外れたり破れたりする可能性があります。
自宅の便器へ取り付けられる大きさか、平常時に確認してください。
凝固剤を入れるタイミングは説明書を優先する
簡易トイレには、排泄前に凝固剤を入れる商品と、排泄後に振りかける商品があります。
すべての商品を同じ手順で使用できるわけではありません。
使用する商品の説明書を優先してください。
凝固剤の量を自己判断で減らすと、十分に固まらない場合があります。
尿量が多い場合や、水分が混ざった場合は、商品が想定する吸収量を超える可能性があります。
固まり方が弱いときに、異なる製品の薬剤を自己判断で混ぜることは避けてください。
使用後は破らないように袋を外す
排泄物が固まったことを確認したら、使い捨て手袋を着用します。
便袋の外側へ排泄物が付かないよう、ゆっくり便座から外します。
袋を強く押したり、床へ置いたまま引きずったりしないでください。
袋の口を確実に結びます。
商品に結束バンドが付属している場合は、説明書に従って使用します。
便袋を防臭袋へ入れ、防臭袋の口も確実に閉じます。
袋の空気を抜く場合は、内容物が飛び散らないよう、無理に強く押さないでください。
作業後は手袋を外し、水が使える場合は石けんと流水で手を洗います。
水が使えないときは、ウェットティッシュなどで汚れを拭き取ったうえで、手指衛生用品を製品表示に従って使用します。

子どもや高齢者には個別の確認が必要
子どもは便座の穴へ落ちそうになったり、袋を足で引っかけたりすることがあります。
補助便座を使用する家庭では、袋を取り付けた状態で安全に設置できるか確認してください。
高齢者や足腰が弱い人は、通常の便座でも立ち上がるときにふらつくことがあります。
停電中は周囲が暗く、床に袋や用品が置かれているため、さらに転倒しやすくなります。
簡易トイレを収納するだけでなく、使用者に合わせた手すり、照明、動線まで準備することが大切です。
第6章|臭いを抑える一時保管方法
薄い袋一枚だけで保管しない
使用済み便袋を、薄いごみ袋一枚だけで保管すると、臭い漏れや液漏れが起きやすくなります。
便袋の口を確実に閉じ、防臭性能のある外袋へ入れてください。
防臭袋には、一回分を入れる小型タイプと、複数の便袋をまとめる大型タイプがあります。
大型の防臭袋へまとめる場合も、排泄物が入った便袋を一つずつ閉じてから入れます。
防臭袋の性能だけに頼らず、袋を破らないことと、口を確実に閉じることが基本です。
食品や飲料水から離して保管する
使用済み便袋は、食品、飲料水、食器、調理器具から離れた場所へ保管します。
生活空間の中心や、子どもやペットが触れられる場所は避けます。
ふた付き容器を使う場合は、簡単に倒れず、袋を傷つける突起がない物を選びます。
容器の内側にも大きな袋を入れておくと、汚れた場合の清掃負担を減らせます。
ただし、完全に密閉できるか、臭いを完全に防げるかは製品によって異なります。
高温と直射日光を避ける
直射日光が当たる場所や、高温になる場所へ長時間置くことは避けてください。
夏の物置、日当たりのよい窓際、車内などは温度が上がりやすくなります。
袋の劣化や臭いの増加につながる可能性があるため、できるだけ温度変化の少ない場所を選びます。
災害前の段階で、使用済み便袋をどこへ一時保管するか決めておくことが重要です。
ベランダや共用廊下へ置かない
マンションのベランダや共用廊下へ、使用済み便袋を自己判断で置くことは勧められません。
臭いや衛生上の問題だけでなく、袋が風で飛んだり、動物に破られたりする可能性があります。
共用廊下や避難通路へ物を置くと、避難や救助の妨げになるおそれがあります。
ベランダが避難経路として使われる建物もあります。
集合住宅では、管理規約や管理会社からの案内を確認してください。
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第7章|使用済み簡易トイレの処分方法
処分方法は自治体によって異なる
使用済み簡易トイレの処分方法は、全国で一律ではありません。
通常時に可燃ごみとして扱われる商品でも、災害時には収集場所、収集日、使用する袋、分別方法が変更される場合があります。
商品の説明書だけを見て、通常のごみ集積所へ大量に出すことは避けてください。
自治体の防災情報、災害ごみ案内、広報、避難所の掲示などを確認します。
案内が分からない場合は、自治体の環境担当部署や災害対策本部の情報を確認してください。
仙台市でも災害時の処理計画が定められている
仙台市の災害廃棄物処理計画では、指定避難所などで使用された携帯トイレを、避難所ごみとして収集し処理する計画が示されています。
ただし、これは指定避難所などにおける処理計画を含む内容です。
自宅で使用した携帯トイレを、平常時と同じ方法でいつでも出せると断定するものではありません。
災害の規模や収集体制によって案内が変わる可能性があるため、発災後の仙台市の最新情報を確認してください。
仙台市は2026年度の一般廃棄物処理実施計画でも、発災直後のトイレ不足を減らすため、携帯トイレの追加備蓄を進める方針を示しています。
自治体の案内が出るまで適切に保管する
ごみ収集が停止している状況では、使用済み便袋を家庭内で一定期間保管しなければならない可能性があります。
そのため、防臭袋や一時保管容器を準備しておく必要があります。
自治体の正式な案内が出る前に、道路、公園、空き地、通常のごみ集積所へ放置してはいけません。
避難所へ持ち込めるかどうかも、避難所運営者や自治体の案内を確認してください。
台風や大雨が予想されている段階でできる準備については、【台風前に家でやること】窓・ベランダ・庭・停電・断水を48時間前から備えるチェックリストも参考にしてください。
第8章|簡易トイレを選ぶ確認項目
家族に必要な回数を満たしているか
最初に、家族人数と備蓄日数から必要回数を計算します。
商品を見てから回数を決めるのではなく、必要回数を計算してから商品を選びます。
4人家族が7日分を備えるなら、目安は140回です。
100回セット一箱では不足します。
60回セットと100回セットを組み合わせれば160回となり、練習用や予備分も確保できます。
便袋と凝固剤の数が合っているか
凝固剤が必要回数分入っていても、便袋が同じ枚数とは限りません。
便袋を毎回交換する商品なのか、複数回使用する設計なのか確認します。
衛生面を考えると、基本的には排泄ごとに交換できる数量を用意すると管理しやすくなります。
商品説明に分かりにくい部分がある場合は、メーカーの公式情報や説明書を確認してください。
防臭袋が付属しているか
防臭袋が付属していない商品もあります。
付属していても、凝固剤と同じ枚数ではなく、数回分をまとめて入れる枚数の場合があります。
一回分ずつ密閉したいのか、複数の便袋をまとめたいのかを考えて選びます。
付属する防臭袋だけでは不足すると考えられる場合は、別売りの防臭袋も準備してください。
便袋の大きさと厚さを確認する
自宅の洋式便器へ取り付けられる大きさか確認します。
便器の形状や便座の大きさによっては、袋が外れやすい場合があります。
袋の厚さや耐荷重について明確な表示があるかも確認します。
数字が表示されていても、測定条件や試験方法が商品ごとに異なる場合があるため、単純な数値だけで比較しないことが大切です。
凝固剤の性能と使用条件を確認する
凝固剤が吸収できる水分量を確認します。
尿だけを想定しているのか、便を含む使用を想定しているのかも確認してください。
固まるまでの時間や、排泄前と排泄後のどちらに入れるのかも重要です。
使用期限や保管温度が設定されている場合は、その条件を守ります。
高温多湿の場所や、包装が破れる可能性がある場所での保管は避けます。
保存期間だけで判断しない
「15年保存」などの表示は、長期間備蓄するときの参考になります。
しかし、保存期間は未開封、適切な温度、包装の破損がないことなど、一定の条件を前提としている場合があります。
購入日を箱へ記入し、定期的に包装状態を確認してください。
長期間保管できる商品でも、一度は開封して使い方を確認するための練習用を別に用意すると安心です。
日本語の説明書と販売元を確認する
災害時には、落ち着いてスマートフォンで使い方を調べられるとは限りません。
箱の中に日本語の説明書が入っている商品を選ぶと、通信が使えない状況でも確認できます。
製造元、輸入元、販売元、問い合わせ先が明記されているかも確認します。
性能試験の表示がある場合は、試験を行った機関、試験方法、対象となる性能が分かるか確認してください。
「公的機関認定」などの曖昧な表現だけで判断しないことが大切です。
箱の大きさと収納場所を確認する
回数が多い商品ほど、箱も大きくなる傾向があります。
購入後に収納場所が決まらず、物置の奥へ押し込んでしまうと、災害時にすぐ取り出せません。
トイレの近く、廊下収納、寝室、玄関付近など、複数の場所へ分散すると使いやすくなります。
ただし、避難経路をふさぐ場所には置かないでください。
我が家でも、60回分と120回分を一つの場所へ重ねるだけでなく、停電時や夜間でも取り出せる位置を考えて保管しています。

商品情報は購入時に再確認する
商品の価格、回数、便袋の枚数、防臭袋の枚数、保存期間、吸収性能、付属品、包装、箱の大きさは変更される場合があります。
メーカー、販売店、地域、購入時期によって、価格やセット内容が異なる可能性があります。
この記事で紹介する内容だけで判断せず、購入時にはメーカー公式情報と販売ページの最新表示を確認してください。
同じ商品名でも、旧仕様と新仕様が販売されている場合があります。
届いた商品は未開封のまま収納せず、注文した回数と内容物が一致しているか確認してください。
第9章|一度は家族で試しておく
災害時に初めて開封しない
簡易トイレは、箱へ入れておくだけでは十分とはいえません。
災害時に初めて開封すると、袋の付け方や凝固剤を入れるタイミングが分からず、失敗する可能性があります。
通信障害が起きれば、動画や商品ページを確認できないことも考えられます。
平常時に一回分を使い、設置から処理までの流れを確認してください。
水を使って凝固状態を確認する
練習では、説明書に記載された量の水を使用し、凝固剤がどの程度の時間で固まるか確認します。
入れる水の量を測ることで、商品の吸収量を具体的にイメージできます。
規定量を超えた場合にどうなるかを試す必要はありません。
凝固剤や袋を無駄に大量消費せず、一回分を安全に確認できれば十分です。
練習に使用した分は、すぐに補充してください。
夜間と停電を想定する
部屋の照明を消し、LEDランタンやヘッドライトだけで袋を取り付けられるか確認します。
寝室からトイレまで安全に移動できるかも確認します。
照明の置き場所や電池の残量も確認してください。
トイレ用品の収納箱が重すぎたり、棚の奥に入っていたりすると、暗い中では取り出せません。
必要な用品を一つの袋や収納箱へまとめ、すぐに使えるようにしておきましょう。
子どもや高齢者も練習する
家族の中で一人だけが使い方を知っていても、その人が不在の場合があります。
子どもには、袋を引っ張らないことや、使用後に勝手に触らないことを伝えます。
高齢者には、立ち座りの方法や、夜間の照明位置を確認してもらいます。
介助が必要な人がいる場合は、介助者が手袋を着用して袋を交換する流れも試してください。
家族の体格や身体状況によっては、一般的な便器用の袋だけでなく、ポータブルトイレや補助手すりが必要になる場合があります。
一時保管場所まで決める
使用方法だけでなく、使用後の袋をどこへ置くかまで決めてください。
防臭袋へ入れた後に、どの容器へ入れるか。
容器がいっぱいになったらどうするか。
食品や飲料水と離れているか。
子どもやペットが触れないか。
避難経路をふさいでいないか。
家族全員が保管場所を知っているか。
これらを確認して、初めて使用手順が完成します。
私が停電を経験して見直した備えについては、【体験談】停電6時間で本当に困ったことは?我が家が見直した防災対策と役立った備えでも詳しく紹介しています。
第10章|家庭用簡易トイレ備蓄チェックリスト
必要回数の確認
家族人数を確認した。
1人1日5回を目安に必要数を計算した。
最低3日分を準備した。
可能であれば7日分を準備した。
子ども、高齢者、持病、服薬などを考慮した。
練習用と予備分を加えた。
セット内容の確認
便袋が必要回数分ある。
凝固剤が必要回数分ある。
防臭袋の枚数を確認した。
便器を保護する大きな袋を用意した。
自宅の便器へ袋を取り付けられることを確認した。
日本語の説明書がある。
製造元や販売元を確認した。
保存期間と保管条件を確認した。
購入日と確認日を箱へ記入した。
衛生用品の確認
トイレットペーパーを備蓄した。
使い捨て手袋を用意した。
手洗い用の水と石けんを準備した。
ウェットティッシュを用意した。
手指衛生用品を用意した。
消臭用品を用意した。
汚れた場合に清掃できる用品を用意した。
停電と夜間への備え
LEDランタンを用意した。
ヘッドライトを用意した。
乾電池または充電状態を確認した。
寝室からトイレまでの通路を確認した。
暗い中でも簡易トイレを取り出せる。
使用方法の確認
家族で一度、便器へ袋を取り付けた。
凝固剤を水で試した。
袋の外し方を確認した。
防臭袋へ入れるところまで練習した。
子どもが安全に使用できる。
高齢者が安全に立ち座りできる。
介助が必要な場合の手順を確認した。
練習に使用した分を補充した。
一時保管と処分の確認
使用済み便袋の一時保管場所を決めた。
食品や飲料水から離れている。
子どもやペットが触れない。
高温や直射日光を避けられる。
避難経路をふさがない。
ベランダや共用廊下へ置かない。
防臭袋とふた付き容器を用意した。
自治体の災害時処分情報を確認した。
災害発生後は自治体の最新案内を確認する。

まとめ|簡易トイレは回数だけでなく使用後まで考えて備える
簡易トイレの必要数は、「家族人数×1人1日5回×備蓄日数」で計算できます。
1人では3日分で15回、7日分で35回が目安です。
4人家族では3日分で60回、7日分で140回が目安です。
ただし、排泄回数は年齢、体調、季節、水分摂取量、服薬などによって変わります。
計算結果は最低限の目安として考え、練習用や予備分も加えてください。
商品を選ぶときは、パッケージに表示された回数だけでなく、便袋、凝固剤、防臭袋の枚数を個別に確認します。
凝固剤だけでは、使用後の密閉、防臭、衛生管理、一時保管まで対応できません。
トイレットペーパー、手袋、手指衛生用品、照明、防臭袋、ふた付き容器も一緒に準備してください。
災害時には、水が残っていても排水管や下水設備が安全とは限りません。
自治体、管理会社、上下水道事業者から安全が確認される前に、大量の水を流すことは避けてください。
使用済みの便袋は、防臭袋へ入れ、食品や飲料水から離れた安全な場所へ一時保管します。
ベランダ、共用廊下、避難通路へ置くことは勧められません。
処分方法は自治体や災害の状況によって変わるため、発災後の最新案内を確認してください。
簡易トイレは、購入して箱へ入れておくだけでは、本当に使える備えになりません。
一度は家族で袋を取り付け、凝固剤を試し、使用後の袋を保管するところまで練習してください。
最初から完璧に140回分をそろえることが難しい場合は、まず3日分から始めても構いません。
60回、100回、120回など、家庭に合った数量を少しずつ増やしてください。
トイレを我慢せず、災害時にも家族の健康と尊厳を守れるよう、今日から簡易トイレの備蓄数とセット内容を確認してみましょう。
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